柔道は正式には日本傳講道館柔道といい、明治15年嘉納治五郎師範により創設されました。

師範はそれまで行われていた柔道諸流、特に天神真楊流と起倒流の二流を学び、
その長を採り短を削り、さらに創意工夫を加えて武術の目的を達するのみならず、
智、徳、体の三育に通達するのに「柔道」は最も良い仕方であるという教育理念を揚げて創始されました。

嘉納師範の理念を表す「精力善用・自他共栄」という言葉があります。
心身の力を最も有効に働かせ（精力善用）、自他ともに社会全体が栄えていくこと（自他共栄）を目指すという意味です。

柔道の修行とは攻撃防御の練習をすることで心身の力を最も有効に働かせることを身につけ、
それよって社会の発展に貢献することを目的としています。